天才チャートリトル及川式トレード手法の解説
以前に下記の記事で天才チャートでの及川式トレード手法が言語化されたものをピックアップして紹介しました。
天才チャート及川式デイトレ手法をまとめたブログコメント
https://1031chart.com/genius-chart-method/
及川式デイトレ手法はいろいろな手法があるのですが、すべてが自分にマッチするわけではないため、自分なりにアジャストさせていき得意なパターンを見つけて昇華させていく必要があります。
今回の記事はその昇華させた部分で、僕自身が取り入れて現在実践中の手法の紹介になります。だいたい1日1回のトレードで平均獲得pipsは 20〜40pips くらいは取れるようになってきています。ルールさえ守れば日ベースで10日〜14日連勝できるくらいになります。
(まぁそれでも僕の場合はたまに全損もやらかすんだけど…
上記記事で引用したのコメント内の表現を使わせてもらっているところもありますが、整理の意味も込めて自分の手法を言語化しみました。
ちなみにリトル及川(ロット数や資金管理)についての考え方は下記の記事でまとめていますのでご参考までに。
小資金から始めるシンプルな資金管理術「リトル及川」
https://1031chart.com/little-oikawa/
それでは具体的なリトル及川式デイトレ手法を解説していきます。
トレードする時間
僕の場合は仕事柄、東京市場や欧州市場もトレードしようと思えばできるのですが、NY市場のみに特化することにしています。
- NY市場の午前中にトレード
- だいたい21:00前後に環境認識をして、入り場があれば入る。
- 24:00までにはトレードを終える。
NY市場のみに特化した理由は、単純にNY市場に慣れているから。やり慣れていない他市場の時間にトレードすると、どうも調子が狂うことが多かったというのが理由です。
及川式デイトレでは「時間」は絶対的に外せない要素。
トレードする時間を決めることは重要。
環境認識の仕方
環境認識は手順はいくつかあるので、普段やってるとおりの順番で書いていきます。
- 経済指標を確認
- 日経平均を確認する【事前想定】
- 各通貨ペアを確認(通貨相関、強弱の確認)【事実確認】
- 個別はチャートの形状でトレードできそうな場面を確認
ひとつずつ解説していきます。
1.経済指標を確認
これからトレードするぞというときに、経済指標が近くにないかは確認しておきます。大きめの指標前後はトレードを避けるようにしています。経済指標は織り込み済み派ではあるものの、経済指標はテクニカルが通用しない、テクニカルは無力と思っているのでやりません。
後述しますが「やらないこと」も決めていてその中のひとつに経済指標トレードがあるので、トレードする前に必ず経済指標カレンダーはチェックします。
経済指標の確認については下記記事も合わせてどうぞ。
トレード現場でよく使うオススメ経済指標カレンダー 5選
https://1031chart.com/economic-indicators-calendar/
経済指標の前ではテクニカルは無力。
テクニカルが効かない場面を避けるために経済指標チェックは欠かせない。
2.日経平均を確認する【事前想定】
次にやるのは当日の日経平均の確認。
上げ基調なのか、下げ基調なのか、終値や現在値の位置がどういう推移か状況かを確認します。ここで把握したいのは株式市場の動きがどうだったのかなというところです。
今日の為替市場が株式市場と似た動きをするかも知れない、連動するかも知れないという頭を一応持った上で次の環境認識に進みます。株式市場の確認は下記の記事で解説しています。
【事前環境認識】日経とダウが上げてたらどうする?株式市場で趨勢をチェック!及川式天才チャートの日経平均とダウとの関係性
https://1031chart.com/routine-before-trade/
株式市場が為替市場にどう影響してくるのか事前想定をしておきたい
3.各通貨ペアを確認(通貨相関、強弱の確認)【事実確認】
通貨相関・強弱の確認していきます。及川式で10通貨ペアを確認します。
手順としては以下のとおり。
- ユロポンを確認(ユーロとポンドどっちが強いの、弱いのを確認する)
ユーロが強い/超強/弱い/超弱か、ポンドが強い/超強/弱い/超弱か - 円シリーズを確認(ドル円、ポンド円、ユーロ円、オージー円)
- オージーシリーズを確認(オージー円、オージードル、ユーロオージー、ポンドオージー)
- ドルシリーズを確認(ユーロドル、ポンドドル、オージードル)
上記の確認で把握したいことは、おもにシンクロ性です。
このうち、シンクロしていて優位性が高い通貨ペアでトレードすること視野に入れます。
- 例1)円シリーズが揃って動いているとき
ユロポンの強弱でユーロ円かポンド円が狙い目。 - 例2)オージーテクニカルになっているとき
ユロポンの強弱でユーロオージーかポンドオージーが狙い目。
以上が環境認識。
実際にトレードするのはチャート形状が特定の形になっているときのみです。次のステップで解説します。
逆行上位足の戻り売りのみを狙う(長期足順張りで短期足逆張り)
実際にエントリーする場面としてのチャートパタンは「戻り売り」のパタンのみです。ポジションの方向はショートしかしないと決めています。及川式戻り売りの場面は以下をトリガーにします。
上記にローソク足が下から上がってきてタッチする場面でのみエントリーします。ショートオンリーです。絵でいうとこういう場面です。(青いカクカク線は1時間MAです)
ショートなので、エントリーする通貨は通貨強弱の弱い方の通貨ペアを狙います。
ローソク足がタッチしなくてもエントリーすることはあります。移動平均線はリペイントするのであとから見たらタッチしていることもあるため、リペイントも考慮してその時その時で判断しています。
上記の絵を見るとわかるかと思いますが、上がってきたローソク足に対してショートを仕掛けています。天才チャートは5分足チャートなので5分足では逆張りになります。ただし移動平均線が上位足マルチタイムフレーム移動平均線となっており1時間足では下げ基調、つまり長期足では順張りの方向で短期足で逆張りというところをになります。
これに関しては及川式鉄板エントリー「逆行1時間足」のとおりなので、これだけを愚直にやっているだけという感じです。
ショートでMAか水平線に対しての「戻り売り」のみに特化
ポジションの持ち方、ロット数
ポジションとロット数は以下のとおり。
- 1ポジション0.01〜0.03(1000〜3000通貨)
- 1トレードで2ポジか3ポジ。打診エントリーから入る。
自信があれば3ポジスタート。自信がなければ2ポジスタート。
ボラが高い場合や損切位置が遠いけどつっぱると決めてエントリーする場合は1ポジスタート。 - 逆行されたら2〜3本追加して5〜6ポジが理想
(本来入りたかった位置で追加でエントリー) - 含み損を見ずにすんなりそのまま順行されたらポジションの追加はしない。
- リスクリワードがいいところでなるべくトレードする
リスク1に対してリワード1.5以上が理想。負けにくいところでエントリーする。
(MAやレジサポ、水平線など邪魔な線を背にしてショートを仕掛ける。)
このあたりはリトル及川的資金管理でも解説してあります。
分割エントリーを採用して少ないロットで複数ポジションでトレード
利確ルール
利確は僕の性格的にかなりチキン利確ぎみです。握力がほとんどないので、基本は進行方向にある邪魔な線に当たるところでやめてしまうことが多いです。
邪魔な線がない場合は額面到達(1,000円)したら利確してしまいます。1,000円という金額は及川先生の3桁少ない金額にしてるってだけです。証拠金が増えたら額も変えていきます。
小資金から始めるシンプルな資金管理術「リトル及川」
https://1031chart.com/little-oikawa/
利確は邪魔な線に当たるところ
損切ルール
損切は「根拠が崩れたら」になるのですが、以下を基準としています。
- 最後のポジション追加ライン(ナンピンしたライン)を実体で抜けたら
- 1ポジの最大-25pipsまで逆いかれたら
損切は最後の砦のラインを突破されたところ
トレードの終了
・1日額面目標1,000円
・だけど証拠金の1%か2%到達したら欲張らずに終了。
・合計Pipsが20Pipsいけばまずまず。邪魔な線があれば利食いしてしまう。
・1日1回負けたらその日は終了(ムキになって取り戻そうとしない)
継続して勝っていくにはコツコツドカンをなくさないといけない。
取り戻そうとして2回負けるとメンタル崩壊につながるので1回負けたらもうその日はやらない。終了する。
やらないと決めているもの
手法を研磨していくに当たってやらないと決めているものがあります。過去の経験から負けやすい傾向があるものや苦手なもの、苦手だと感じるものには手を出さないと決めています。僕の場合は以下のことはやらないと決めています。
- ブレイク期待でのエントリー
- 経済指標トレード
- 祝日、休場のとき
- NY市場の午前以外の時間帯
ブレイク期待でのエントリー
これも自分の経験から苦手だと思うパターンなのでやめると決めたもの。
水平線やチャネル、移動平均線、ボリンジャーバンドなどなどなんでもいいのですが「ブレイクした!」と思って飛び乗った場合、勝敗五分五分のことが多く、なんなら負けるときのほうが額が大きめになりがちだったので、やめようと思った次第です。
経済指標トレード
これも自分の失敗パターンからやらないと決めたものです。大きな経済指標に乗っかれたら爆益狙えるかも!なんていうドスケベな考えで何度かチャレンジしたことがありますが、リスクが大きすぎるのと自分のチキン利確な性格からしてどうやっても爆益にはならないことがわかったのでやめました。
やめると決めてからはスッキリです。欲望に翻弄されなくなりました。
祝日、休場のとき
祝日や休場のときは、ボラが全然ないのでトレードしてもスプレッド分でなかなかプラスにならなかったりしてイライラしてくるのでやりません。「イライラ=冷静じゃなくなる」ので上記の理由とおなじです。休場については下記の記事でも書いていますので参考までにどうぞー。
ボラティリティがない時のトレードの仕方
# 市場が休場のとき
https://1031chart.com/boraborabora/#outline__2_1
NY市場の午前以外の時間帯
普段自分がやらない時間帯は、アウェー感があるのでトレードはしないようにしています。自分のフィールドじゃない時は勝つのが難しいからです。これも経験からですが、仕事が休みの日に「今日は1日中トレードできるぞ!」と普段やらない東京市場や欧州市場に手を出してボロボロに負けるということはあるあるですよね。
ちなみに午前中に絞っている理由は、市場の午後はだんだん値動きが鈍化してくるので、ボラもなくなってくるからです。ボラがないとトレードは難しくなるのでやらないと決めています。
今後増やしたいトレードのバリエーション
トレード技術は日々向上していくもので、毎日のトレードで技術や経験がアップデートしていきます。新たな気づきも出てきていて、最近取り入れてもよさそうだなと思っているものがあるので紹介しておきます。
ピンバー
最近はピンバーに注目しています。どこでピンバーが発生するか、ピンバーとして機能する場面はどこなのか。今の自分の手法と相性が良さそうなので、今後取り入れていこうと思っています。ピンバーについては下記の記事で解説しています。
ピンバーは形状と場所と時間と直後のローソク足に注目。強気でいくのか逃げるのか!?ピンバーの使いドコロ
https://1031chart.com/pinbar/
レンジ手法
相場は8割がレンジと言われています。であれば、基本ブレイクしない想定でレンジ帯を狙うやり方は使えそうだなと最近考えています。こちらの記事で書いたレンジ手法。僕の場合はショートしかしないので、レンジの上限から叩くという感じ。
レンジの上限からショート、下限からロング。逆にいかれたらドテンの2WAYレンジ手法【どっちいかれてもOK】
https://1031chart.com/range-trade/
この2つ手法は今自分が使っている手法と相性がよさそうので、実戦で検証してアジャストしていこうと思っています。
その他実践で検証中のやつ(2022/11/07追記)
下記はトレードの現場で最近使えるかもと思っているやつのメモです。
- 抜け切らなければ降りてくるショート
- 4時間足のヒゲ連発での反発
- 急騰時のヒゲ先8部アタック
- 暴落時の戻しを拾う
- グレーカクカク線を使ってのエントリー
自分の中で詳しくロジックがまとまって使えるようになったらいつか紹介したいと思います。
まとめ
ずらずら書いてますが、結局僕の手法は、デイトレ大百科や及川先生の公式YouTubeにあることを自分なりにアジャストしただけのものです。経験から苦手なことをやらないようにして、得意なところ・得意なパターンだけに絞ったという感じです。手法はシンプルな方がいいので、今後もこの方針は変わらないと思います。
天才チャート エントリーチェックリスト
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